プーリア州の名産は沢山ありますが、その中のひとつが「チーズ」。
プーリア州内には至る所にチーズ工房(caseificio、カゼイフィーチョ)があり、毎日新鮮な牛乳から出来立てチーズが造られています。
プーリア州の中でも南側に位置する、白壁の旧市街で有名な街、オストゥーニ(Ostuni)。旧市街から離れた住宅街にあるチーズ工房で、チーズ造りを見学させてもらいました🧀
この日は、フレッシュチーズに分類される、「リコッタ」、「ブラッティーナ」(ブッラータの小さいバージョン)、「モッツァレラ」が次々出来上がっていました。
ブラッティーナ(ブッラータ)は、丁寧に延ばされたモッツァレラの中にクリーミーな「ストラッチャテッラ」と呼ばれるチーズが入っていますが、冷めるとチーズが固まってくるため、熱いうちに手作業で成形していきます(作業していた職人さんも、「熱いよ」と言ってました)。
造り立てのチーズたちは、どれも最高の美味しさ!フレッシュチーズの本当の美味しさを改めて実感!
]]>3月に入り、プーリアではアーモンド(Mandorla)の花が満開!遠くから見ると、まるでサクラ🌸アーモンドは煎って塩を加えて食べるだけでなく、アーモンドパウダーにして料理やお菓子作りにも良く使われます。<詳細はタイトルをクリック>
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3月に入り、プーリアではアーモンド(Mandorla)の花が満開です!
遠くから見ると、日本のサクラ(ソメイヨシノ)にそっくりな色形🌸
アーモンドは煎って塩を加えて食べるだけでなく、アーモンドパウダーにして料理やお菓子作りにも良く使われます。
プーリアとアーモンド、あまりイメージが結びつかないかと思いますが、日本でよく見るカリフォルニア産のアーモンドとはちょっと形が違いますが、プーリアのアーモンドもとっても美味しいです!
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プーリア州に数あるバカンス地の中で世界的に有名な場所の一つ、「ポリニャーノ・ア・マーレ(Polignano A Mare)」🌊
崖の上に立つ旧市街、アドリア海に面する絶景ビーチを有する観光スポットです。
画像加工したのかな?と思うような、美しい海!!!
プーリアの州都バーリ(Bari)から、電車または車で約30分。
元々は小さな漁村でしたが、美しいビーチ、海に面した洞窟レストラン、風情ある旧市街が欧米の富裕層に新たなリゾート地として着目され始め、さらに近年ではレッドブル・クリフ・ダイビングの世界選手権が行われたこともあり、世界的に名が知れた場所となりました🏝️
そんなポリニャーノ・ア・マーレ出身の有名人が、ドメニコ・モドゥーニョ(Domenico Modugno 、1928-1994)。
名前を聞いて「ピン!」とくる方は少ないと思いますが…、皆さん、「ヴォラーレ(Volare)」って曲はご存知ですか?
日本では、ジプシーキングスが歌うカバー曲の「ヴォラーレ」として有名ですが、原曲は「Nel blu dipinto di blu(青く塗られた青の中)」という曲なんです🎤
ドメニコ・モドゥーニョが、1958年にイタリアの歌の祭典、サンレモ音楽祭でこの歌で大賞を受賞。その後、イタリア国内、アメリカ、さらに世界でヒットしました🎵
イタリアの歌の中でも、世界で最も有名&売れた歌の一つとして、彼の記念碑が海岸沿い広場に建てられています。
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第二次世界大戦後、南イタリアの生活も豊かになり、現在は飽食の時代に。
敢えて焦がした(残った)小麦を使う必要もなくなり、黒いパン・
その後、1989年以降のスローフードのムーブメントもあり、プーリア州(特に北部地域から)でもこのグラノアルソを使用したパン・
ローストされた小麦粉が加わることで、
※ちなみに「Pasta Nera 」(黒いパスタ)というタイトルのイタリアのドキュメ
プーリア州・マンドゥーリア地域にある彼らの畑は、ブドウ栽培者や農家から「terra rossa(テラ・ロッサ)」と呼ばれる赤土の土壌です。
なんで赤いのか?というと、石灰岩が時間をかけて風化する際、石灰に含まれる炭酸カルシウムが溶け出す一方で鉄分類は残り、その鉄分が酸化すること赤紫っぽい色となるそうです 彼らの畑のテラロッサ(土壌)は、酸化鉄・粘土、そして石が多く、特に株仕立てでのブドウ栽培に最適な特徴を持っています。
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マンドゥーリアにある家族経営のワイナリー、Antico Palmento(アンティコ・パルメント)。
今のワイナリーを中心的に支えているのが、オーナー夫妻の子供たち。ブドウ畑の管理からワインとして出荷するまで、生産プロセスの全ての作業を担当するのがガブリエーレです🍇ワイナリーの仕事は、畑の管理だけでなくやることが沢山!あるのですが、彼が中心となり、家族、そしてワイナリー運営を支えています💪
プーリア州・マンドゥーリア地域にある彼らの畑は、ブドウ栽培者や農家から「terra rossa(テラ・ロッサ)」と呼ばれる赤土の土壌です。
なんで赤いのか?というと、石灰岩が時間をかけて風化する際、石灰に含まれる炭酸カルシウムが溶け出す一方で鉄分類は残り、その鉄分が酸化すること赤紫っぽい色となるそうです 彼らの畑のテラロッサ(土壌)は、酸化鉄・粘土、そして石が多く、特に株仕立てでのブドウ栽培に最適な特徴を持っています。
プーリア州は東側をアドリア海、そして南のサレント半島西側はイオニア海に面する州ですが、マンドゥーリアは西のイオニア海側の街🌊
強い陽射し!があるだけでなく、一年を通じて海からの風があり、ブドウの成長・収穫時期の降雨量が少ないといった気候的要因が合わさることで、ミネラル感と糖度が高い素晴らしいブドウ、そしてワインが造り出されます🌬️🌞
マンドゥーリアの高品質のプリミティーヴォは、赤いベリー、プラムといった完熟した果実味だけでなく、その力強い大地と気候を反映するように、クローヴやコショウといったスパイシーさも感じられ、複雑で奥行きがある壮大なワインとなります。酸味・タンニンも多いため長期熟成にも耐え得るブドウですが、タンニンが豊富な果実味とバランスし、若いうちからも美味しく楽しめるのがこのブドウの素晴らしいところ✨
今年の収穫は、プーリア州でもベト病の大きな被害が各地で発生し、アンティコ・パルメントの畑も一部その影響を受けました。ベト病だけでなく、暑すぎる夏の日照りや水不足など、作物を育てるのは日々・毎年の天候や気候に大きく左右されます。
彼らが何よりもこだわるのが品質。ブドウの出来が納得できない年はワインを造らないため、リリースされるワインはどれも自信を持って美味しいと言えるワインです。
一口飲めば、皆さんも「なるほどー」と納得すること間違いなしです🍷
]]>マンドゥーリアにあるワイナリー、Antico Palmento(アンティコ・パルメント)。
オーナーはエノロジストでもあるBruno Garofano(ブルーノ・ガロファノ)ですが、彼らもまた家族で支え合いながら素晴らしいワインを造り出している小規模ワイナリーの1つです👨👩👧👦
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マンドゥーリアにあるワイナリー、Antico Palmento(アンティコ・パルメント)。
オーナーはエノロジストでもあるBruno Garofano(ブルーノ・ガロファノ)ですが、彼らもまた家族で支え合いながら素晴らしいワインを造り出している小規模ワイナリーの1つです👨👩👧👦
ブルーノは、プーリア州の大規模なワイン協同組合で醸造家・技術責任者を40年近く務めていましたが、以前は主流だったブドウ品種を複数ブレンドして造るワインから脱却し、”品質・品種” を重視したワイン造りを始めた先駆者でもあります。
プリミティーヴォ種の偉大な表現力を当初から理解していた彼は、このパワフルで多才な「プリミティーヴォ」という品種&ワインが、イタリア、そして世界的に正当な評価を受けるよう、プーリアの地で数十年にわたり多大な努力をしてきました🍇今でも、プーリア州の都市ターラント、ブリンディジ、レッチェにある商工会議所DOCワイン試飲技術者委員会(Tecnici Degustatori di vini DOC )のメンバーです!
現在、ワイナリーを中心的に支えているのがガロファノ一家の第二世代に当たる、オーナー夫妻の子供たち。
彼らがワインに使用する「酵母」は、自分たちの畑で採れるブドウの果皮から採取・培養していますが、兄妹の末っ子にあたるマリアンジェラはこの分野の専門家👩🔬 彼女は修士課程で「イタリア産ワインの発酵における酵母の活性」について研究もしており、自分たちのブドウ&目指すワインに最適な酵母を分析・研究し、使用しています
ワイナリーの哲学は、「近道はせず、人的な介入は極力控える」こと。
一瞬、矛盾するように聞こえますが、ブドウそのものが本来備えているパワーやポテンシャルをそのままワインに最大限反映させるために、彼らは、ブドウの栽培管理からワインとして完成するまでの様々な過程において、日々、丁寧な観察・管理・品質の向上に向けた研究を重ねています🍷
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ブドウは大きく分けて、そのまま食べて美味しい生食用ブドウとワインを造るのに向いているワイン用ブドウとに大分されます。
皆さんが日本のスーパーでよく見かけるシャイン・マスカットは生食用(英語だとTable grapes)、甲州や マスカット・ベーリーAなどワインボトルに品種名として記載されているブドウはワイン用のブドウです。ちなみに、こちらも日本のスーパーでよく見かけるブドウの一つですが、「巨峰(きょほう)」はそのまま食べても美味しく、またワインにもなる珍しい品種です🍇
皆さん、ワイン用のブドウ、食べられるのか?食べて美味しいのか?、気になりませんか?
実は、完熟したワイン用ブドウは生食用と同じくらいとっても甘くて美味しいんです!生食用とワイン用ブドウを比較すると、近年は品種改良が重ねられていることもあり、次のような違いがあります(主な特徴の違いなので、品種によって差があります)。
●生食用…そのまま食べて美味しい!と感じるように、ブドウ1粒のサイズが大きく「果肉」が占める割合が大きい。皮は薄め、種は小さいまたは無い場合も多く、酸味が比較的控えめ。
●ワイン用…ワイン造りに重要なタンニンと酸味備えており、ブドウ1粒のサイズは比較的小粒、果皮は厚め、種も生食用よりは大きい。
プーリア州に限らず、イタリアの生食用ブドウは日本のスーパーで見かけませんが(チリ産のブドウはスーパーでも見かけますが)、現地では、日本と同じようにワイン用だけでなく生食用ブドウもたくさん栽培されていて、スーパーでも生食用ブドウは良く見かけます。
このページ上部にある写真のブドウ(黒ブドウ)は、「Summer Royal(サマー・ロイヤル)」という、なんとも素敵な名前の生食用ブドウです。大きいですよね!
そして、しっかり熟したブドウはとっても甘くて美味しい!
夏〜秋にプーリアへ旅行の際には、ワインだけでなく、スーパーや果物屋でぜひ買ってみてくださいね♬
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2023年9月にプーリア生産者巡りに出かける前にモノーポリで行われたAISプーリア(イタリアソムリエ協会プーリア支部)主催のネグロアマーロ・テイスティングイベントに参加してきました。
AISプーリアでは毎回テーマを決めてワインの試飲会を開催しており、たまたま滞在時にネグロアマーロ種の試飲会が開かれる事を現地在住のソムリエの方から聞き参加して来ました。
ネグロアマーロ種だけで、スパークリング2種から始まり、白ワイン2種、ロゼワイン2種、赤ワイン6種、途中リゾットが出て、デザートと一緒にパッシートの甘口ワインと、ネグロアマーロだけで13種類ものワインが紹介されました。
ネグロアマーロという品種の可能性が注目されているからこそ、このような単一品種に絞ったイベントが実施されるとのこと。この品種から造られる様々なワイナリーのワインを飲むことで品種が持つ可能性を改めて感じさせられました。
ワインリストの中の白ワインの一つとして、テッレでも扱っているDuca Carlo Guarini(ドゥーカ・カルロ・グアリーニ)の900ネグロアマーロ・ビアンコが紹介されました。他のワインと比べて飲んでも、フレッシュさや果実やスパイスなど香りの複雑性と余韻の長さが際立っていて素晴らしいワインであることを再認識しました。でも、他のワインも素晴らしいワインを取り揃えていたので、美味しいワインばかりでした。
単一品種で、これほど多くの種類と数を飲むことは滅多にないので、なかなか楽しいイベントでした。午後9時開始で、終ったのは夜中12時。そして、郊外にあるきれいなリゾートホテルで実施しているため、参加者はほとんど車で来ているという。イタリアではワイン少し飲んだくらいでは、普通に運転して帰るので、日本では考えられないですね。
ネグロアマーロこれから注目の品種です!
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プーリア州の代名詞でもある黒ブドウ品種がPrimitivo(プリミティーヴォ)。
このプリミティーヴォのブドウ栽培&ワインが広まるきっかけとなった地域と言われるのが Gioia del Colle(ジョイア・デル・コッレ)。
18世紀の中頃、ベネディクト会の司祭であったFrancesco Filippo Indelicatiという人物が、居住していたジョイア・デル・コッレでプリミティーヴォ種の生産に力を入れたそうです。その後、プーリア州全域にプリミティーヴォが普及していったと考えられています。
こだわりのプリミティーヴォの造り手であるパオロのワイナリーは、このプリミティーヴォの銘醸地にあります。
歴史をさかのぼると、パオロの先祖が19世紀前半に周辺の土地を農場として私有し始め、ワイン造りもスタートしました。
彼のワイナリー兼自宅は、昔の広い農家をリノベーションしているので、以前は農作物を保管・保存したり馬小屋として使用していたスペースを上手く活用しています。
ジョイア・デル・コッレは標高が約350m、少し小高い土地にあります。この高地という地形は、ブドウが完熟できる十分な太陽光が得られるだけでなく、高台で風が通りやすいため土壌が適度に乾燥することから、ブドウの栽培環境にはとても適しています。さらに、少し標高が高いので朝晩は涼しく(気温が下がり)、ブドウにエレガントな酸味がキープされます。
土壌は、鉄分・ミネラルを豊富に含む岩交じりがメインです。
これら全ての要素が複合的に作用し、エレガント、滑らかで豊かなタンニンとアロマ、美しくまとまったボディを持つ、「Primitivo di Gioia del Colle(ジョイア・デル・コッレのプリミティーヴォ)」が誕生します。
パオロのプリミティーヴォは今まで多くの国内外著名ワインコンクールで表彰されていますが、今年も「The WineHunter Award 2023」にて、ワイナリーのフラグシップラベル「1821 リゼルヴァ」がゴール、「マルツァガリア」と「レノス」がロッソという90点以上の高得点ワインから選別される名誉あるアワードを受賞しました!3本も同時に受賞とは、素晴らしい!
プーリア州産のプリミティーヴォのワイン、日本にも沢山ありますよね。たまには、ブドウの生産地域にこだわって、ジョイア・デル・コッレのプリミティーヴォ、飲んでみませんか?
パオロのプリミティーヴォはこちらから!:Tenuta Patruno Perniola – Wine Shop Terre(ワインショップ テッレ) (terre-wine.com)
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そんなスコッラーノの町で、サンタ・ドメニカの奇跡が起こる1600年よりはるか前、1114年からワインを造る歴史あるワイナリーがドゥーカ・カルロ・グアリーニです。彼らが生み出す最高のプリミティーヴォ・ワインが「Boemondo(ボエモンド)」。
ボエモンドは、初代プーリア公の息子である騎士の名前です。なんと、ワイナリーの祖先は、11世紀にボエモンドと一緒に十字軍遠征で戦っているとのこと!!!容姿端麗で勇敢な騎士「ボエモンド」のようなワインであることから、彼の名前をこのプリミティーヴォに付けたとのこと。
なるほど…飲んでみれば、その理由も納得。ブドウ本来の力強さがありながら、可憐で素晴らしい余韻が長く続く、まさに、騎士の名を冠するに相応しいプリミティーヴォです!
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皆さん、6月の第2土曜日は何の日か知ってますか?
「父の日」、惜しい!父の日は6月第3日曜日ですね。ちょっとマイナーではありますが、毎年6月第2土曜日は、「ロゼの日」なんです。「National Rosé Day」として、南仏プロヴァンスを主な拠点にロゼワイン造りを行うBodvár社のオーナーが設定したのがきっかけです。Bodvár自体はスウェーデンに起源がある歴史ある企業ですが、今のオーナーBodvar Hafströmが、ロゼワインに情熱とさらなる可能性・将来性を見出したとのこと。そんな彼が選択したのは、フランスの一大ロゼワイン生産地でもあるプロヴァンス。「Bodvar House of Rosés」として2006年にワイナリーを設立し、ロゼワインをメインに手掛けています。
バカンスのスタートシーズンでもある6月前半。この時期に、見た目もビーチやパーティーシーンにピッタリ!な「ロゼワインの日」を持ってくるだなんて、さすがですね。ちなみにこの「National Rosé Day」は2015年から設定されたとのこと。
近年ではロゼと言えばプロヴァンスのロゼワインが流行ではありますが、イタリア、さらにプーリア州でも伝統的にロゼワインが多く造られてきました。今でも現地に行けば、昼でも冬でも(時間帯や季節に問わず)ロゼワインを楽しむシーンを実によく見かけます。
プーリア州は地理的に海と接する地域が多く、タコやウニなどなど、豊かな魚介類を楽しむ食文化がありますが、魚介類とロゼ、実は最高に合うんです!(もちろん、肉料理にも合う万能選手ですが!)
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パーティーにも、一人飲みの時でも、気分が上がるスパークリングワイン!イタリアだと発泡性ワインの総称はスプマンテ(Spumante)と呼ばれています。この、スパークリングワインを「ポンッ!」と開栓した後のコルク、捨てちゃう前に見たことあります…?
そうです、マッシュルームみたいになってますよね!
実は、スパークリングワインのコルクって、もとからマッシュルーム型ではないんです。栓をする前は、他のワインコルクと同じような円柱です! この円柱状のコルクを、専用の機械でギュッと圧力をかけ、コルクの上部を少し残して瓶に入れ込みます。
コルクの原料となる“コルクガシ”は弾力性があり、機械から離れた瞬間から元の大きさに戻ろうと膨張します。瓶の中に入ったコルク部分は、この膨張により瓶の内側にピッタリ!とフィットし、暫く経つと、コルク自体の形も瓶口のように変わります。
開栓した直後のコルクは、くびれがなんとも美しい(!)マッシュルーム型。でも、しばらく時間が経つと…くびれが少しふっくらしてきます!
※ちなみに…コルクの原料のコルクガシ(Cork Oak)は、ブナ科コナラ属の常緑高木です(日本語でいうと楢の木になります)。このコルクガシはスペインやポルトガルなど地中海沿岸で栽培されていますが、コルク生産量を見るとポルトガルが世界第1位です。
スパークリングワインと呼ばれる発泡性ワインには、通常、3気圧以上の炭酸ガスが瓶内に含まれるます。そのため、圧力に負けないよう、コルク自体も炭酸ガスなしワイン(いわゆる普通のワイン)に使用されるコルクと比べて、大きく、そして重い、しっかりした作りになっています。 さらに、スパークリングワインのコルクをよーーく見ると、そうです、コルクが「3層」にわかれてるんです。
上部(メイン部分)はコルクチップ(砕いたコルク)を固めたもの。液体に触れる下部は、天然コルク樹皮をメダル型にくり抜いたディスクが2枚重ねられています。
炭酸ガスを含み気圧が高いスパークリングワイン、ものによっては瓶内で長期熟成を加えます。ベストな状態にキープするため、コルクにも様々な工夫・改良がくわえられているんですね!
※全てのスパークリングワインコルクが写真のような3層構造ではありません。ディスク部分が無かったり、枚数が違うなど作り方も様々です。
コルクについてちょっと詳しくなったら、実物を見て確かめるためにも…、さあ、美味しいスパークリングワインを開けてみましょう♬
ワインショップテッレの美味しいスパークリングワインはこちらから!ロゼスパークリングワインもあります!
恵まれた日照量と肥沃な平野が広がるプーリア州は、「イタリアの食糧庫」とも呼ばれています。ブドウ(ワイン)やトマトだけでなく、小麦の栽培も盛んなプーリア州は、高品質のデュラム・セモリナ粉から造るパスタの生産地として世界的に有名です。小麦が美味しいということは…そうです、パンも勿論美味しいんです。さらに、州内には「パンの街」もあるんです。
プーリア州の州都・Bari(バーリ)市内からも近いAltamura(アルタムーラ)、ここがプーリアの「パンの街」です。
アルタムーラを含むプーリア州の中部はムルジア(Murgia)というカルスト台地(地表に突出した石灰岩が雨水などにより浸食されて出来た地形)の地域です。この地域では伝統的にパンが造られており、特に、1~2週間と保存が効くパンは、忙しい時期には家を数日留守にする小作農や羊飼いの常備食として重宝され、中世には既にこの地域のパンの造り方が確立されていたようです。以前はパンのタネを各家庭で準備し、公共の場にあった窯に入れて焼いていたとのこと。その際、誰のパンなのかが分かるように、パン(タネ)を造った人のイニシャルを入れて窯に入れていたようです。
1527年のアルタムーラ地域の公文書にアルタムーラの伝統的なパン作りについて記載があり、この街が数百年も前から「パンの街」であったことがうかがえます。この地域の特産品であるパンは、2003年、EU政府により「Pane di Altamura(アルタムーラ産のパン)」として原産地呼称保護(DOP)認定されました。なんと、イタリア国内でパンに対してDOP認証がされたのは、このアルタムーラが記念すべき第一号でした。
アルタムーラ産のパンとしてDOPを名乗るためには、ワインと同じように、使う材料、その生産地、造り方が細かく定められており、それらに従う必要があります。
例えば、使う小麦はデュラム小麦のセモリナ粉、中でも品種は‘appulo’、 ‘arcangelo’、 ‘duilio’、 ‘simeto’のみ。さらに、これらの小麦は特定の5地域内(Altamura、Gravina di Puglia、Poggiorsini、Spinazzola、Minervo Murge)にある登録済みの栽培者が造る小麦を80%以上使用すること。さらに、使う水の温度、出来上がるパンの重さ(少なくとも0.5kg以上)、焼く時間、出来たパンのクラスト(パンの外側の茶色い部分)が3mm以上…などなど、細かく定められています。
パンとワインは抜群の相性ですが、この2つともにトップクラスの一品が味わえるプーリア州、最高ですね♬
※参考データ:30126 12..12 (europa.eu)
]]>プーリア州には、2023年2月現在、DOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita)が4、DOC(Denominazione di Origine Controllata)が28、IGP(Vino a Indicazione Geografica Protetta)が6あります。
プーリア州のIGP(IGT)6つは1995年に設定されました。 Pugliaは州全域(約8,000ha)を含む、プ―リアの中では一番広いIGPです。
IGP (IGT)2 Daunia ダウニア(Foggia県)
3 Murgia ムルジア(Bari県)
4 Salento サレント(Brindisi県、Lecce県、Taranto県)
5 Tarantino ターラント(Tarantino県)
6 Valle d’Itria ヴァッレ・ディトーリア{Alberobello、Locorotondo(Bari県)、Ceglie Messapica、Cisternino、Fasano、Ostuni(Brindisi県)、Crispiano、Martina Franca(Taranto県)}
プーリア州のDOCGとDOCについてはこちら、イタリアワイン全体の地理的表示(格付け)についてはこちら!
※参考データ:Le Igp (mtvpuglia.it)、IGP Puglia » Italian Wine Central、PGI Archivi - Puglia Wine World
]]>「マルヴァジーア」ですが、地中海地域周辺などを中心に古くから栽培されてきた複数のワイン用ブドウ品種の「総称」なんです。
さらに、マルヴァジーアと名が付くブドウには、白ブドウだけでなく、黒ブドウも含まれ(灰色のブドウもある)、造られるワインは、白・赤・ロゼワイン、辛口から甘口に加えスパークリングや酒精強化ワインまで!と、かなり多様です。
栽培される国も広く、イタリア、ポルトガル、スペイン、ギリシャ、スロヴェニアというヨーロッパだけでなく、アメリカでも栽培されています。
ちなみに…世界三大酒精強化ワインの一つとも言われるポルトガルの「マデイラ」にも、使用可能なブドウ品種の中にマルヴァジアの一種(Madeira Malvasia またはMalmseyとも)が含まれています。
現在、イタリア農林省に登録されているブドウ品種の中で、マルヴァジーア(Malvasia)という単語が付くブドウは、、、なんと19もありました。多いですね。
正確な起源は定かではないようですが、有力な説としてギリシャが起源と考えられています。
また、 "マルヴァジーア" という名前も、ギリシャの海岸沿いの町、モネンヴァシア(Monemvasia)という名前と関係があるとされています。
この町は、水の都・ヴェネツィアが共和国として栄えていた中世時代に重要な要塞・交易拠点があり、イタリアと商業的に関係があったようです。
さらに、ヴェネツィア商人の間では、中世時代を通じてマルヴァジーアが広く普及したことから、彼らが経営するワインバー(ショップ)を「マルヴァジー(malvasie)」という名で呼んでいたようです。
このように、一種の流行りであった「マルヴァジーア」。有名になったのは良いのですが、DNAは全くマルヴァジーアと関係がないブドウ品種にもMalvasiaという単語が付けられてしまったり、またはさらに品種が枝分かれしたり、地域によって呼び方が異なったりと、今では "大家族" になっています。
このように、種類が多いだけでなく歴史的に興味深いストーリーがある"マルヴァジーア" ですが、プーリア州でも複数の種類が栽培されています。
白ブドウでは「マルヴァジーア・ビアンカ」という品種がプーリア州内で広く栽培されています。
このマルヴァジーア・ビアンカ、完熟するとブドウの実は黄緑~麦わら色になり、ワインとしては単一品種または他品種とブレンドもされます。
また、この品種から造られるワインは、酸味は高く、白い花やレモンなどの柑橘類、青りんごやハーブのような香り・風味となります。
※参考データ:イタリア農林省ホームページ、Malvasia(Italian Wine Central)、malvasia bianca (enotecaregionalepuglia.com)、Malvasia(Wine-Searcher)、Malvasia Bianca b. (Puglia Wine World)
]]>ススマニエッロ、聞きなれないそして覚えにくい名前ですが、近年プーリア州のワイナリーが注目する黒ブドウの一つです。
プーリア州の中でも南部にあたる、アドリア海に面した港町ブリンディジ(Brindisi)の周辺が主な栽培地です。
ススマニエッロからは赤ワイン&ロゼワインの何れも造られますが、かつてはブリンディジ周辺で栽培が盛んなネグロアマーロ種や、州都のバーリ(Bari)周辺ではモンテプルチャーノ種などとよくブレンドされていました。
今では、より良質なブドウ栽培への取り組みが進み、ススマニエッロ種のみで造られる赤・ロゼワインも増えています。
ススマニエッロのブドウの起源は諸説あり、恐らくはアドリア海の対岸にあるダルマチア(Dalmatia、今のクロアチアの一部)がそもそもの原産地ではないかと考えられてはいますが、その後、長らくプーリア州で栽培されていたことから、プーリア州の地場品種として登録されています。
ススマニエッロという名前ですが、もともと"somarello"という言葉が関係しています。"somarello"にはロバという意味があります。ブドウ品種の名前になんでロバ!?と思いますよね。
ススマニエッロ、今では珍しい品種ですが、過去にはブリンディジ周辺でよく栽培されていたようです。
このブドウは、木が若い頃には沢山の実をつけるため、収穫時には"ロバ"を使用してブドウを運ぶ必要があったことから、この名前がついたのではと言われています。
ところが…この品種、大体10年ほど経つと収穫量が急減してしまいます。
このような収穫量における特徴があるため、20世紀の終わり頃にはススマニエッロが絶滅寸前の品種になったのでは、と考えられています。
以前のプーリアでは、イタリア北部へワイン用ブドウを輸出する目的で、大量生産に重きが置かれていた側面もあったことから仕方なかったのでしょうか…。
その一方で、21世紀に入ってからは、地場品種の保護やブドウの"質"をより重要視する考えも進み、スマニエッロのブドウ自体の価値が再発見されました!
収穫量が落ち始めた木に出来るススマニエッロの数少ないブドウは、糖度が凝縮されており、且つ、酸味も保持していることから、良いワインが造れるポテンシャルのあるブドウ品種として、改めて見直しが進んでいます。
また、ススマニエッロで造るワインは鮮やかな色になります。ワインに赤色を加える役目も果たせるという点からも、ネグロアマーロなどのブドウのブレンド種として相性が良いと考えられています。
I Buongiorno(イ・ボンジョールノ)のススマニエッロにも、ラベルにロバのデザインが。
ススマニエッロの典型的な香り・風味の特徴は、赤系のベリーやプラムなどの果実の香りです。
オーク樽で熟成されたワインは、樽のヴァニラやナツメグのような香りも呈します。
一本の木になるブドウの生産量を抑える等、丁寧に管理された高品質なブドウでは、リコリスなどの香辛料やダークチョコレートのような、よりリッチな香り・風味が加わります。
ビーフシチューや牛肉のワイン煮込み、ラグーソースのパスタなど、ちょっと濃い目のソースを使用した料理と合わせると、ススマニエッロの整った酸味・果実味とよく合います🍷
※参考データ:イタリア農林省ホームページ、Susumaniello n. - Puglia Wine World、Susumaniello (enotecaregionalepuglia.com)
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※参考データ:イタリア農林省、Fiano Aromatic (enotecaregionalepuglia.com)、Moscato Bianco (enotecaregionalepuglia.com)、Minutolo b. - Puglia Wine World、Italian Vitis Database: Minutolo: general information (vitisdb.it)
南イタリア、そしてプーリア州を代表する白ワインであるフィアーノ(Fiano)。南イタリアの広い地域でポピュラーかつ人気が高い白ブドウ品種です。カンパーニア州では、原産地呼称であるフィアーノ・ディ・アヴェッリーノ(Fiano di Avellino)DOCGとして名が通っています。
(もちろん、同じブドウ品種でも、ブドウが造られる国・地域・畑、そしてワインの造り方によって、出来上がるワインは違ったものになります。)
プーリア州だけでなく南イタリア全体でポピュラーなスナック、 「タラッリ(Taralli、タラーリとも)」(タラッリを紹介しているこちらのブログも是非)。
グリッシーニは細長い棒状のパンですが、タラッリはリング状、一口でサクッと味わえ、味のバリエーションも豊富です。
最近は日本のプーリア&イタリアンレストランでも手作りタラッリを提供・販売しているだけでなく、イータリー(EATALY)などのイタリア食材店でも購入できます。ただ、問題は、買っても一瞬で無くなってしまうこと(食べだすと止まらない…)。プーリアでは本当に手軽な値段でどこでも買えるタラッリですが、日本ではなかなかそうもいきません😢
ということで、それならばと自分で作ってみることにしました!
タラッリの材料はとってもシンプル。小麦粉(強力粉)、塩、白ワイン、オリーブオイル、そしてお好みのハーブなどで味付けします。クックパッドなど、日本のレシピサイトに作り方が紹介されていますが、今回は以下の材料・分量で作りました(粉類250gでオーブン角皿38.8×30cm1枚分程度です)。
ワイン:90ml、オリーブオイル:60ml、塩:4g、小麦粉:125g、強力粉:125g(小麦粉または強力粉のみでも可)、ベーキングパウダー:2.5g、ドライトマト:大さじ1(ファンネル・シード、乾燥したローズマリーやバジルでも)
・材料をボールに入れ、生地がまとまるまで手で混ぜる&こねます(10分程度、生地がまとまって表面に艶が出てくるまでこねます。ワインとオリーブオイル、塩を先にボールに入れて混ぜ、その後に粉類やお好みのハーブなどを入れると混ざりやすいです)。
・ボールの中心に生地を纏め、ボールの上からラップまたは濡れ布巾をかぶせてて10分程度生地を休ませます。
・10分後、ボールの中の生地をからスプーンひとさじ程度を手に取り、台の上で軽く転がし棒状にしたら、リング型になるようクルっと丸めます。
・オーブンの予熱をスタート(180-200℃)、手鍋に1L程度(適量)の湯を沸かし始めます。オーブン角皿にはクッキングシートを敷きます。
・リング状の生地をゆっくりと沸騰したお湯に入れ、生地が浮き上がってきたら(1-2分程度で浮いてきます)、キッチンペーパーの上に置き水気を軽く取ります。
・茹でた生地が軽く水気が切れたら、180-200℃のオーブンで約35-40分焼きます。途中、生地が焦げていないかチェックしつつ、表面がうっすら焼き色が付いたら完成です!
※ポイント:記事を棒状に伸ばすとき、細くしすぎると焦げやすいです。また、棒状にした時、生地の細さにバラツキがあると焼き加減の調整が難しいので、大きさ・細さはなるべく均等にすることをおススメします!
そして、こちらが焼きあがったタラッリ!!!
プロのような見た目ではないですが、出来立てって最高に美味しいですね😋今回はドライトマトを加えましたが、現地のパン屋やスーパーでは、ターメリック、ピザ味などなど、バリエーション豊富なので、次回は違う材料で挑戦します!
それにしても、赤でも白でも泡でもロゼでも、タラッリってワインと合いすぎます🍷最高♬
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Tenuta Patruno Perniola (テヌータ・パトルーノ・ペルニオラ)のブドウ畑は、プーリア州の中央部に位置するジョイア・デル・コッレにあります。
この地域は周辺より少し標高が高く風通しと日当たりも良いため、酸味が整った上質のプリミティーヴォ種のブドウ・ワインが生産されています。Tenuta Patruno Perniola のオーナー、パオロのブドウ畑は主に2か所に分かれています。
プーリアはイタリアの中でも有数の小麦栽培地です。どのスーパーマーケットに行ってもパスタの品ぞろえは豊富。
この写真は、プーリアのロコロトンド(隣町は三角屋根のトゥルッリが世界遺産にもなっているアルベロベッロがあります)という町中のスーパーなんですが、通路全面がパスタだらけ!
さらに、この写真の隣の通路にも、別ブランドのパスタでぎっしり🍝
2022年5月のイタリア訪問時に食べたパスタの中で興味深かったのが、この2皿。
1.プリミティーヴォ(ワイン)を練り込んだ冷製クリームソースパスタ!(パスタがピンクで人参の千切りサラダのようでした😄)
2.タラッリソースのペペロンチーノ(タラッリというリング状スナックを砕いてソースにするという、斬新なパスタ😂鰹節をかけたウドンにしか見えないのは気のせいでしょうか🥢)
パスタって最高ですね!
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こちらの写真、プーリアの特産物の一つでもある、「イチジク」です!イタリア語でフィーキ(Fichi)!日本でも5月過ぎからスーパーに並ぶ果物ですよね。プーリアでは道端でイチジクの木を良く見かけ、風の強い日には、イチジクの実が(重いので)”ボトッ”と音を立てて道に落ちていました🌬😂
生でそのまま食べるだけでなく、もちろん、乾燥させてドライフルーツとしても食されます。
イチジクって、漢字で「無花果」ですが、花が咲かないわけではなく、花が実の中(皮の内側)に隠れて咲くようです(花びらはなく、食べるとプチプチする部分が”花”とのこと)🌳
プーリアで育つ&食べられる「Pear(梨)」というと、”トゲ(棘)なし”と”トゲあり”の2つがあるんです🍐
トゲなしは、いわゆる普通の西洋ナシ。Tenuta Patruno Perniolaのヴィンヤード脇でもすくすくと育っています。
そして、トゲありはと言うと…英語でprickly pear(トゲあり梨)と呼ばれている、なんと、サボテン(ウチワサボテン)の一種なんです!サボテンの表面からポッコリ出ている、赤っぽい部分が可食部です🌵
夏が旬。熟した果実の食べ方は、皮をむいてそのまま食べる、ジュースやスムージーにするなどなど。
ちなみに、実にもトゲがしっかりついているので、取るときは要注意ですね…💦
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Tenuta Patruno Perniola (テヌータ・パトルーノ・ペルニオラ)は、プーリア州の中央部に位置するジョイア・デル・コッレにあります。
この地域は周辺より少し標高が高く風通しと日当たりも良いため、酸味が整った上質のプリミティーヴォ種のブドウ・ワインが生産されています。
※コッレ colleはイタリア語で「丘」の意味があります。
ゲートの奥に見える白い建物がオーナーのハウス兼ワイナリーです。
1821年に創業、家族経営の小規模ワイナリーですが、その敷地の広いこと…ゲートから家までの距離が想像以上に長かったです。
Tenuta Patruno Perniola (テヌータ・パトルーノ・ペルニオラ)のヴィンヤードで育つブドウは、全てオーガニック栽培🍀
ブドウ畑は主にワイナリー周辺にあります。ワイナリー周辺の畑の土壌は、黄土色で小石が多い土壌です。
それに対して、ワイナリー渾身のラベル「1821 Riserva(プリミティーヴォ種100%)」に使用されるブドウは、少し離れた特別な区画にあります。1821 Riservaの畑の土壌には石も含まれますが、それ以上に土が赤茶色であることが目立ちます。これは、鉄分が多く含まれる証拠。
1821 Riservaに使用されるブドウは、この赤土の畑で平均樹齢50年以上の古木から採れるブドウです。
1本の木から採れるブドウの量は少ないですが、その分、凝縮した味わい、そして長期熟成に耐え得るブドウが育ちます。
同じプリミティーヴォ種のブドウの木でも、土壌や仕立て方や樹齢で味わいも変わるのが面白いところですね。どちらの畑も、仕上がるワインはミネラル感のある素晴らしい味わいとなります。
世界遺産登録数が世界一多いイタリア。
プーリア州には世界遺産が4つありますが、その中の1つが、カステル・デル・モンテ。13世紀にローマ皇帝フリードリヒ2世(フェデリーコ2世)によって建築され、白の至る所に「八角形」や「8」を取り入れた珍しい設計で有名です🏰
カステル・デル・モンテは、プーリア州のちょうど真ん中あたり、アルタ・ムルジャ国立公園の中にあります。
太陽のイメージが強いプーリアですが、この周辺は標高も高く(といっても540m程度ですが)、雪も降ります⛄
私たちが訪問した5月初旬でも、南のサレント半島とは違い、高原に来たようなヒンヤリと清々しい空気でした。
カステル・デル・モンテの中央にある建物自体そして中庭の構造も八角形、八角形の角にあたる部分に付いている8つの塔も八角形。さらに、城の中の装飾も8本の四葉のクローバーや8枚の葉っぱ…というように、「8」が象徴的に取り入れられています。
なぜ「8」なのか?は謎に包まれているようです。キリスト教ではキリストが復活する重要な日が「8」日目、また、建設を命じたフェデリコ2世はイスラム文化への造詣も深くイスラム教君主たちとも交流があったようですが、イスラムで天国を表すとされる吉数が「8」。至る所に「8」があるので、何等かの意図があったように思えますよね。
フェデリコ2世については、「皇帝フリードリッヒ二世の生涯」(塩野七生・著)に詳しく書かれており、この本の中にもカステル・デル・モンテが登場します!📚
城自体の観光は数時間あれば十分ですが、周辺の素晴らしい環境も含め一見の価値ありです!
皆さん、イタリアのスナックといえば何をイメージされますか?
プーリアや隣のカンパーニャ州でこの質問をしたら、「タラッリ(Taralli、タラーリとも)」という答えが返ってくるはず!プーリアだけでなく南イタリアでとってもポピュラーなスナックです!
イタリアには、ブドウの栽培、ワインの瓶詰から管理・販売までを一貫して自社で行う独立型ワイン生産者たちの連盟があり、通称、FIVI(フィヴィ)と呼ばれています。<FIVI:Federazione Italiana Vignaioli Independentiの略称、英語だとThe Italian Federation of Independent Winegrowers>。
この連盟のミッションは、大規模会社ではないワイン生産者が、持続可能かつ合理的な経済活動を行えるよう、加盟者の利益(道徳的、技術的、社会的、経済的、行政的な利益)を擁護・促進しすることです。
市場の原理に基づき、ある場所・国で安価に原料を調達し、それを他国で製造・販売することは良く見られる事象です。一方で、ヨーロッパにおけるワインは単なる「原料」ではなく、原産地や生産者と結びついた「農産物」です。連盟のウェブサイトでは、『ヨーロッパのある国で生まれたブドウが別の国で瓶詰めされ、原産国の表示なしにその国の製品としてラベル付けされることは、消費者の誤解を招くだけでなく、輸入国のワイン生産者との関係では不公正な競争となり、多くの小規模生産者が排除されている…』と述べられており、これらの状況から小規模生産者を擁護するために結成されました。
FIVIの発足は2008年、今ではイタリア全国で600以上のメンバーが加盟しています。この団体の加盟条件は、次の基準を満たすワイン生産者です。
Tenuta Patruno Perniola(テヌータ・パトルーノ・ペルニオラ)以外にも、Duca Carlo Guarini(ドゥーカ・カルロ・グアリーニ)とCantina La Marchesa(カンティーナ・ラ・マルケーザ)もFIVIに加盟しています。
※参考データ:Home - FIVI - Federazione Italiana Vignaioli Indipendenti
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