ヴェルデーカはどんなブドウ品種か
ヴェルデーカは白ブドウの品種の一つで、プーリア州の土着品種です。
かつてはフレーヴァード・ワインの「ベルモット」の原料として使用されることが多かった品種です。今でも、ブレンドの白ワインを造るときの一品種として「DOC ロコロトンド(Locorotondo)」などで使用されていますが、最近ではブドウ品種の特性に着目し、ヴェルデーカ単一で白ワインにを造る生産者も増えています。土着品種としての価値が見直されたこともありますが、ブドウ栽培・ワイン醸造技術の向上により、単一品種で造っても市場での消費に耐えうる品質のワインが出来るようになったことも理由の一つです。
Italian Wine Centralによるとヴェルデーカ種の栽培地はほぼプーリア州(97%)で、生産エリアは625ヘクタールです(2025年3月時点)。プリミティーヴォの生産面積が約18,000ヘクタールなので、比較しても非常に小さい面積であることが分かります。当然、生産量も少ないので貴重な品種です。
このブドウ品種の起源は明確には分かっていないものの、他のプーリアのブドウと同様にギリシャやクロアチア起源の可能性が高いと考えられています。
また、ヴェルデーカ種の中の1つのクローンは、以前はプーリア州の別の土着品種として認識されていたパンパヌート(Pampanuto)種と同一(シノニム)です。
ヴェルデーカのワインの特徴
ヴェルデーカで造られるワインは、少し緑がかった麦わら色や、淡い黄金色をしています。
香りは、白い果樹の花、アカシア、セイヨウスイカズラなどの花の香り、グレープフルーツなどの柑橘類、完熟したブドウからはパッションフルーツのようなトロピカルフルーツの香りも感じ取れます。
味わいは、全般的にキリッとした高い酸味があり、フレッシュでさっぱりとした印象。暑い日には、良く冷やして飲みたくなるような味わいです。
ヴェルデーカのおすすめワイン
おすすめは、新しいワイナリーCantina Elia(カンティーナ・エリア)の「Bianco・Giugno(ビアンコ・ジュ―ニョ)」!
ブレンドされることも多い品種であるヴェルデーカですが、このブドウを100%使用し、品種が持つエレガントさが最大限引き出されている白ワインです。
レモンや熟したグレープフルーツのほのかな香り、完熟しながらしつこくなくエレガントな洋ナシのような香りも感じ取れます。
どんな肉・魚料理にも大変合わせやすいワインですが、フリットや唐揚げといった揚げ物系の料理にもとっても良く合います。揚げ物によくレモンを添えますが、ヴェルデーカのワインを一緒にあわせれば、柑橘類の香り&ワインの高い酸味が揚げ物の脂分を流し、スッキリさせてくれます。
抜群の組み合わせです。是非お試しください!
